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―なんでも「広く浅く」が実は命取りだった
それがすべてのはじまりだった
文学的思考は常に実践を伴わず
創作と想像の中に完成形を描こうとする
未完のナルシシズム……
あたかもすべてを見たかのように
あたかもすべてを会得したかのように
とりかかる前から既に飽きている状態
「幻視」という衣に身を隠す社会の逸脱者
差異は余剰を生み
余剰は価値の低下を引き起こす
価値の低下は利益を減らし
減益は生産を抑制する――
ステレオタイプな戯言吐いて
鋭利な両刃の剣で、挑戦的で逃げ腰で、
何もかもが反駁で、非建設的で、
妄想で、非現実的で、理想論で……
耳を貸さずに口で押し売り
結局は自分のフィールドで
最後には居心地がよくて
怠惰と悪循環を繰り返す
しかもそれがどうしようもなく
嗜好性が強かったり……
海まで切り出した岩壁の日照の変化について
定点観測を続ける物見台の上の村人は
季節や天気などの外的事象によってのみしか
変化を感じることが出来ず
岩壁の裏に何があるかも実は分かっていない
なぜなら、彼の仕事は
"物見台の上から岩壁を見続けること"だからだ
ある晴れた休みの日に
彼は岩壁の裏を見にいくことだろう
しかしそこで磯蟹と戯れる村人たちを見て
訝しげにこう呟くだろう
「一体彼らは何をしているのだろう……」
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