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前にご紹介したアル・ディメオラや、サンタナにしてもそうですが、ゲイリー・ムーアのようなギタリストというか、これ系の曲って女性はあまり好きじゃないと思う。男では極一部で、こういうのをいい♪って言う人がいたとしても……。
いわゆる「泣き」の美学を啓蒙するギタリスト兼ボーカリスト?(>名曲「スパニッシュ・ギター」必聴のこと)なんですね。ディメオラも熱いが、ゲーリー・ムーアのスタイルは決してそういうテクニシャン寄りのものではなく、若かりし頃数々のセッションをこなし、どんどんとテクニックを磨いていったブリティッシュ系ギタリストの彼ですが、スタートがブルースだったことも影響してかもっとサンタナ的(4曲目の「PARISIENNE
WALKWAYS(パリの散歩道)」などは、サンタナの「哀愁のヨーロッパ」を思わせる)、土俗的な人間本来の激情を音で表そうとしたようなプレイスタイルなのです。もう一つ言えるのがディメオラの曲は少しでもギターをかじってないと多分面白く思われない気がするのに対して、素直なギターの音色と分かりやすいくらい歌うギターフレーズやメロディラインなどが特徴的な彼の曲は万人受けしそうだということです。
11曲目の「FALLING IN LOVE WITH YOU」の出だしなんて、びっくりするくらい爽やかな名フレーズだと思います。学生時代僕はこの部分だけよく弾いてました。溜めて弾いたり、伸びやかに弾くソロなども含め、まるでBOOWYの「わがままジュリエット」みたい。
他にもさすがはベスト盤だけあって、1曲目のパンチの利いた王道ロック調の「ALWAYS GONNA LOVE YOU」、2曲目のシングルバージョンで収録された人気曲「STILL
GOT THE BLUES」、3曲目の哀愁漂うアコースティックギターの音色から泣きのGソロへ入る部分や歌詞が印象的な「EMPTY
ROOMS」、展開がおもしろくメロディアスさと渋さのバランスのとれた8曲目、かつて本田美奈子が「the cross(愛の十字架)」としてカバーしていますが「CRYING
IN THE SHADOWS」などなど、ホントに心の底から魂が震えてくるような名曲ぞろいです。
そしてなんと言っても、このアルバム中の(個人的に)最高傑作と言えるのが、5曲目の「ONE DAY」です。楽曲としての完成度のレベルが非常に高い名曲だと思います。もちろん先に挙げた曲の中にも彼のスタンダードと呼ばれる曲はあるのですが、この曲はさらに群を抜いていい曲だと思っていました。
このアルバムが出た94年頃、特に楽器をやらない友人たちの間でも多く聴かれ、結構流行った記憶があります。木枯らしが吹き、枯葉舞うこの季節――、オフの日にでも近くの公園をひとりで散歩しながら、これらの曲をハミングで歌うといい……、なんて思ったり(爆)。
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