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このアルバムは91年の再結成後、米軍基地跡で行われた頭脳警察のライブの模様を伝えたものだが、これ以前の日本のパンク・ムーヴメントでは、今の時代には希薄になってしまった、現行の体制に対する反感感情などをメッセージ(歌詞)に託し、露骨に表現するスタイルに比較的人気が集中していた(雑誌「宝島」全盛期?)。
それは、彼らのデビューの年、すなわち69年という時代背景の影響も強いのだと思う。この時代はまさに、安保闘争・学生運動真っ只中で、「全共闘」や「革マル派」、「日本赤軍」、「よど号ハイジャック」「ぷりんす号シージャック」などという言葉が時事用語として挙げられ、東大生が安田講堂に篭城したり、京大に機動隊が突入したりと、いかんせん、今の僕らにはピンと来ない時代であった(RCサクセションが台頭してくるのも、このすぐ後くらいからである)。
僕は中学3年のとき、クラスにいた気味の悪いF(三島由紀夫等のファン)から、このバンドの存在を知ったのだが、彼経由の音楽は最初なかなか好きになれなかった(笑)。しかし、高校1年か2年の頃、深夜枠で放映されていたロック・フェスティバルのような番組で、彼ら(PANTA&TOSHI)が叫んだ(再)解散宣言、「オレたち頭脳警察は、●年●月●日をもって、自爆します!!」の気迫にしびれて、思わずこのアルバムを買ってしまったものでした(爆)。
「♪人のために死ぬなんて真平ごめんさ だから銃をとれ/彼の手はもう引き金にかかったんだから だから銃をとれ」こんな歌詞を含む「銃をとれ!」で始まるこのアルバムは、途中、「♪OH 何をそんなに/OH ビビってんだよ やり返してやりゃいいんだよ」という歌詞の「煽動」や、僕が感動した、ライブ放映でPANTAが熱唱していた、「♪流せ さあ血を流せ 流しまくれ 流し飽きるまで/どうしてもやろうってんなら 勝手にしろよ/そこまで付き合う気なんて さらさらねえよ/関係ねえだろ ツルませんじゃねえよ/てめえは一体何様だと思ってるんだよ」という歌詞の「Blood
Blood Blood」を挟み、「♪世界はがらくたの中に横たわり/かつてはとても愛していたのに(中略)/でも僕らは君の魔法には/もう夢など持っちゃいない」という歌詞の「さようなら世界夫人よ」でラストを飾る、怒涛のようなライブを臨場感たっぷりに収録しています。
見た筈のない、プラカードを持って、ゲバ棒掲げてデモ行進している様子が、何故か眼前に浮かびあがってきたりするような、そんなアルバムです。真の自由のために闘った、団塊の世代の人々の思いを今に伝える格好の一枚です。このくらい歌わないと、メッセージは届かないのかな……?
でも、幻の曲、赤軍派の上野勝輝も賛辞を寄せた「世界革命戦争宣言」で歌った歌詞の中に、(=日比谷野音だか三里塚だかで熱唱したようですが、歌というよりアジテーション<煽動>に近かったらしい。)
君達にベトナムの民を、好き勝手に殺す権利があるなら、我々にも君達を、好き勝手に殺す権利がある。君達にブラックパンサーを殺し、ゲットーを戦車で押しつぶす権利があるなら、我々にも、ニクソン・佐藤・キージンガー・ドゴールを殺し、ペンタゴン・防衛庁・警視庁・君達の家を、爆弾で破壊する権利がある。君達に沖縄の民を銃剣でさし殺す権利があるなら、我々にも君達をナイフで突き殺す権利がある。いつまでも君達の思い通りにいくと思ったら大間違いだ。
」という一節もあるし、また91年に渋谷公会堂で行われた、頭脳警察"自爆ライブ"「最終指令自爆せよ」というタイトルなどはこの時期、あまり声を大きくして言えなかったり……。
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