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■音楽レビュー No.006

「REQUIEM 〜滅びゆく時代へのレクイエム〜」/AUTO-MOD


 日本のパンク音楽史上に燦然(さんぜん)と輝く英雄、ジュネ率いるロックバンドです。70年代末、ストリートに忽然と現れた日本で最初のパンクバンドと言われる「ワーストノイズ」のボーカルだった人です。俗に「グラマラス・パンク」と位置付けされる濃厚なカラーが特徴。アングラ演劇とロック(パンク)を融合させたような音楽スタイル。また、ジュネは文学を愛していたように思う。歌詞やコメントを参考にしても、少なくともバタイユ、アポリネール、唐十郎、チャップリン映画等の影響垣間見ることが出来る。
 これが発売される前、僕が中学3年だった頃、親友のドラマーKが、ジュネのソロユニットのライブを見に、千葉の市川まで行ったのがきっかけで、学校の友人たちの一部の間で広まった。翌年、本アルバムを含む5枚が発表され、完全限定版に加えて、全部購入するとビデオまで付いてきたこともあり、全部揃えた者も何人かいた。僕も高校2年のときに、映画の街、下北沢にある「北沢タウンホール」にジュネのライブを、友人4人と見に行っている。ライブ中、もみくちゃにされてる合間に、ステージから包帯が飛んできたりして楽しかった。ムチを取り出したとき最前列にいた僕らは、本当に殺られると思ったほどでした。後にDMで、そのときのビデオの案内がきたときは思わず買ってしまった。また、「ヒストリー1980〜1985」「時の葬列 終末の予感」というビデオも買い、高校1年のときには、渋谷のレコファンで発見した、ジュネの別ユニット、「ジュネティック ブードゥー」というバンドのアナログレコード(カルメン・マキがゲストだった"ジュネ復活祭"と銘打った後楽園ホールでのライブ収録盤)に2,500円もはたいてしまった。

 本アルバムは、1983年5月に新宿LOFTで行われたライブをレコーディングし、同年9月に発表されたものの再販盤です。AUTO-MODは、ジュネ以外のメンバーは事あるごとに入脱退を繰り返しているので、様々な歴史と側面を持ち合わせるが、このライブアルバムの時は俗に「第2期黄金時代」と呼ばれた頃のもので、メンバーは当時BOOWYと掛け持ちだった布袋寅泰がギターをつとめ、同じくドラムには元BOOWY、DeLAXというバンドは今活動してるか分からないが、高橋マコト、ベースには後のパーソンズのベーシスト、渡辺貢とそうそうたるものです。
 BOOWYがブレイクし、本業に戻ってしまった先の二人の穴を埋めるように、第3期には、ギターに後にレベッカや氷室京介バンドで弾く友森昭一が入ります。5曲目の「アイデンティカル ナイトメア」のソロで見せる布袋のギターでは、当時からソロが苦手だったのが分かってしまうが、布袋らしい独特でパンキッシュな歪み系カッティングが満喫出来ます。高橋マコトにしてもBOOWY時代よりも頑張ってました。渡辺貢はルックスがいいので、ビデオで見た方がいいです。
 僕自身としては一時期、結構影響を受けてたように思います。曲というよりもセンスや演出、世界観などでしょうか。その独特な歌詞、世界観を以下に、1曲目の「メッシーナの悲劇」という曲の歌詞を転載してお伝えしようと思います。皆様も是非、ぁゃιぃ世界に足を踏み入れませんか。


「メッシーナの悲劇」

乾きついた10月メッシーナ 神の怒りに触れたジェノバの民が
12隻のガレー船に乗って 暗黒のヨーロッパの幕を開けたのさ

メッシーナ死せる港 ジェノバより来たる黒死病の風が吹きまくる
何人たりとも逃れえはしないのさ 総ての徒労が躯の丘を築くだけ
僅かながら生き延びた民は家族捨て、我先に這いずるカッターニアの街
死人達を追うように消えた腹をすかした野犬の群が
今メッシーナはだれもいなくなった

オォ、マダム・クリスティー、死の淵に横たわり 召使のぼくに、口づけせがむの
ぼくを目にすることさえも 疎まじていた気高さ、
貴婦人が今ぼくの前に体なげだし ダンス・マカブル 口ずさむの

財宝と躯ちらばる大広間 あなたは裸のままそっと息絶えた
冷たくなっていくあなた抱き寄せ 灰と消える時代思い告げるさ。


【関連サイト】

・EESTANIA2000 ジュネ率いるアンダーグラウンドの雄AUTO−MODの公式ページ。

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