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このアルバムは、学生時代、ふと読んだ新星堂のリリースで読んで買うことにした。ミュージシャンの存在自体は、親友のドラマーKから以前から聞かされていたし、AOR系の曲をあさっていた当時、この定番アルバムのジャケットくらいは知っていた。このアルバムには収録されていないが、Keyのニール・ラーセンのソロ作、「JUNGLE
FEVER」に収められた「SUDDEN SAMBA」は、大学2年の学園祭で、僕が「爆笑!CRちんじゃらトリオ」という爽やかフュージョン系バンドを組んでいた時代に披露している。
このアルバムでのお気に入りは、「She's Not In Love(彼女はフリー)」と、インストゥルメンタル・ナンバーである「Further
Notice」である。その他「Who'll Be The Fool Tonight」や「Make It」なども同様に好きだ。
「She's Not In Love(彼女はフリー)」では、サビ部のボーカルが「トゥール、テュッテュッ、テュール♪」とスキャットで切なく歌い上げて盛り上がってくる部分から、やはり切ないバジー・フェイトン独特の泣きのギターが絡むように重なってきて、適度なホーン・セクションと融合を果たすあたりが特に好きだ。
「Further Notice」は完全にインストゥルメンタルの曲だが、デイヴ・グルーシンがもっとロック調になったような、美しい旋律のキーボードが印象的な曲だ。リズムは基本的にラテン(モザンビーク)調で統一されている。ドラマチックな哀愁漂うバジーのギターソロは、格別な時間を過ごさせてくれる。下手うまっぽい響きを持つが、よく聴くとかなり上手いギターである。
昨今「世界遺産」のテーマなどに起用され、その名を思い起こさせてくれた日本を代表するスタジオミュージシャンの一人、鳥山雄司氏も彼らの曲を愛しているようである。日本のベル・エポック(良き時代)、80年代を彷彿とさせる格好の一枚だと思う。全編を通して遜色のない曲や音作りで構成されているので、このワーナー・ブラザーズ移籍第一弾である本アルバムが、再販盤で1,835円であるなら、買っておいても損はないだろう。
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